HID流用(H4編)

サンプル車:PS13シルビアQ's
(LAST UPDATE:2007.9.12)

 

最近の ほとんどの車に純正装着、もしくはオプション装着されている明るいあのライト。 HID(キセノン、ディスチャージライト)を流用してみました。
LO固定の車種なら参考になると思います。

 

使用した部品

部品名もしくは部品名

純正部品番号 価格
HID    
遮光キット    
H4ハロゲンバルブ 玉切れしたものでOK!  
H4カプラーハーネス バイク用品店にて購入

\500

価格はすべて2007.6現在&税別
 

使用した工具

工具名 備考
プラスドライバー  
マイナスドライバー 先が細いものがベスト
パーツクリーナー ブレーキクリーナー等でOK
ニッパー  
ヤスリ  
超強力両面テープ  
収縮チューブ  
コルゲートチューブ  
耐火パテ  
ゼリー状瞬間接着剤  
耐熱シリコンシーラー  

HIDのバーナー(バルブ)です。
バーナーはフィリップス製のD2Rタイプ(スリット入り)です。

※バーナーのガラス面を直接手で触らないようにしましょう。破損の原因となります。


リューター等を使ってH4ハロゲンバルブの台座部分をとりはずします。
(台座部分を流用します)球切れしたバルブなどを用いるといいでしょう。
ペンチ等ではさんで台所のコンロであぶってもOK!(プラ部分が溶けるので換気に注意してください。)

※バルブを破裂させて怪我をしないように前もってビニール袋にバーナー(バルブ)を入れてハンマーでたたいて割っておきましょう。

こんな感じにできればOKです。
フィリップスのバルブは三点止めなのでニッパーでカットするだけではずせるので楽です。

H4台座をバーナーに取り付けます。
そのままH4台座にバーナーをあてがうと、台座とバーナーのツバが干渉してしまってフィラメントを適正位置にすることができません。
(照点がずれる。)
そこで、
赤矢印がさしているところを写真のようにD型にカットします。サンドペーパーなどでけずります。

※セラミックでできていますが強度的に弱いので割らないように注意してください。

削るとこんな感じですね。

バーナーだけでみるとこんな感じ。
耐熱パテとゼリー状の瞬間接着剤です。
 今回使用したのは(株)セメダインの「耐火パテ」です。耐熱温度は1100℃となっています。
ホームセンターなどで数百円で売っています。
まずは、ゼリー状瞬間を使ってH4台座に加工したバーナーを仮止めします。
あまり多量につけないほうがいいでしょう。
台座の穴部分が出っ張っている場合はハンマー等で叩いて平らにするか、リューター等で削り取っておきましょう。

※真正面からの写真を見てもらえばわかりますが、微妙に傾いています。(15度ぐらい)
バーナーをライトユニットに装着した状態で茶色い線の部分が真下にくるように調整してください。

瞬間接着剤で仮止めした後に耐火パテを盛り付けます。
できるだけうすく詰め込むような形でパテを盛り付けていきます。

※あまり盛りすぎるとバルブがヘッドライトユニットに固定できなくなりますのでほどほどに。


完全に硬化するまでは1日〜半日程度かかるので割らないように放置しておきましょう。
くれぐれもゆがんだ状態で固定しないように・・・。
また乾燥後に簡単にはずれないかチェックして、余分なパテはヤスリで削り落としておきましょう。
面をきれいにするだけでも見栄えはかなり違いますよ〜( ̄ー ̄)

次は配線です。
今回使ったバラストの場合は、コネクタがヘッドライトユニットと干渉してしまうため、バラストのコネクタを改造して対応することにします。

まずはバーナー側の加工です。
写真のようにバーナーの中心の端子にプラス線(写真では青い保護チューブに包まれた線)を取り付けます。
ハンダ付けを行うとより確実な結線ができます。
ここは普通のギボシ端子のメスを使うとちょうどいいでしょう。

今回は収縮チューブで保護し、さらにその上からシリコンシーラーを盛り付けて絶縁します。

※プラス線は必ず被覆の分厚いものを使ってください。ウーハー用配線なんかが適しています。

マイナス線は、外側の帯みたいになっている金属のところに取り付けます。写真では白線です。
ここはハンダがつきにくいので、配線のほうをグルグルっと2周ほどまきつけて締め上げた後にハンダ付けすると簡単につけれます。
その後プラス線同様、シリコンシーラーで絶縁します。

今回使った金属メッシュは後述のバラスト加工時にあまるものを再利用する形で組み込みました。

熱収縮チューブです。
今回使用した収縮チューブは25パイ(直径25ミリ)とかなり大きいものなのでカー用品店やホームセンターには置いていないためネット通販で購入しました。
アルプス電気のホームページに行って、「熱収縮チューブ 」というカテゴリを選んで「詳細情報」を選べば購入できます。
今回使用したのは「HCV2/25.0K」です。
1mで1000円でした。

アルプス電気株式会社
 http://www4.alps.co.jp/

最終的には写真のように金属メッシュと収縮チューブを使いバーナー後端の配線とまとめてパッキングする感じで仕上げると美しく仕上がります。
バーナーのポッチはニッパー等でカットしてヤスリで平坦にしておくとよいでしょう。(そうのほうが見栄えもよくなる?!)

※とにかく「リーク」に対してしつこいぐらいの絶縁対策をしておいてください。

次にバラスト側の加工です。
赤矢印
の線をコネクタの手前でザックリとカットしてください。

赤、黒、緑2本の合計4本の配線がでてきます。
赤線はバーナーの中心のギボシを使った線へ、黒線はバーナー外周のハンダ付けした線へそれぞれ接続してください。
接続にはギボシ、2極カプラー等がオススメです。
一瞬とはいえ25000Vもの電流が流れるところなので絶縁には十分注意してください。

バラストとバーナーの配線はあまり長くならないようにしてください。
また配線はちょっと太目なのを使うほうがいいでしょう。

残りの緑の線2本はつないでハンダ付けして収縮チューブや絶縁テープで絶縁してください。
写真のように短くカットしてから結ぶと邪魔にならなくていいでしょう。

※結線後にハンダづけすることをオススメします。

最終的に絶縁をしてコネクタがでている穴の部分に押し込んでブラックシーラーで埋めてしまうとスッキリします。

このバラストの場合、この線をつながないと点灯しません。ご注意を。

H4なのでバーナーに遮光をします。
ヤフオクでゲットした遮光管を使用します。
自作派はステンレスパイプを使って自作するといいでしょう。

写真のように固定用のスプリングを装着します。
アース線をまたぐように組み込んでいってください。

 

こんな感じで根元部分までもっていきます。
スプリングが組み込めたら遮光パイプを装着します。
これもアース線をまたぐように挿入して180度回転させて固定してください。

スプリング側は1巻きほどパイプをスプリングの中にいれてください。(これで横方向の振動にも耐えます)

※HIDは茶色の線があるほうが下側です。遮光は下側半分を隠すようにおこなってください。
耐熱塗料はバーナーに直接塗らないでください。

ヘッドライトユニットに加工したバーナーを組み込んでみましょう。
パテがきれいに盛れていれば固定ステー(針金みたいなの)もうまい具合にはまるはずです。

もちろんゴムキャップも無加工なので防水もバッチリです( ̄ー ̄)v

※ヘッドライトユニットへの装着は必ずバーナーの焼きいれを行ってから装着してください。
焼きいれをしないとリフレクタが異常変形してしまいます。
1時間ぐらいはバーナーを裸の状態で点灯させておいてください。
作業時は安全確保のため、ゴム手袋を装着することをオススメします。

バラスト の設置をします。最近のHIDが標準装着されている車はバラストがヘッドライト下についていることが多いので今回はそれを真似してみましょう。

イメージ的にはこんな感じですね。

ヘッドライト下部のでっぱりをカッター等で切り落とします。そして両面テープを使って写真のような位置に固定します。
全体的に後ろ側につけます。

ハーネスは遊ばないようにタイラップ等を使って固定しておいてください。
写真のように2本のタイラップを使って雨よけのようなでっぱりに穴をあけてそこに固定すると仕上がりはきれいになりますよ。

バラストが設置できたらバーナーとバラストの配線を接続します。
(※写真はバラストとバーナーはハンダ付けで直接つながっています。)

接続にはヤフオク等で売っている高圧対応コネクタを使うのもいいでしょう。

最後にバラストへの配線を行います。

バラストからはプラス、マイナスの各1本ずつ合計2本の線がでいます。
マイナス線は延長してボディアースしてください。ライトを固定しているボルトに共締めするのがいいでしょう。

プラス線はロービームオンで通電するところに配線します。
バイク用品店に売ってるH4カプラーを加工して使うと楽にスマートに仕上がります。

実際に車両にとりつけて点灯させた状態です。
ポジションランプとの色の違いを比べてください。

※この写真は点灯直後です。